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第15話 はいけい今年の夏様
- その2 -
ナは書きました。足の手術を受け歩けるようになった事。夏の海も山もお花畑も大好きだけど一度も自分の足で経験した事がない事。楽しみに毎日南の空を眺めて、今年の夏を待っている事など全部書き終えるとフーッと溜め息をついて封をし切手を貼りつけ雨の中を歩いていって投函しました。五日後の昼過ぎ、宅急便を受け取ったリナのママは不思議そうな顔をしながらリナに小包を渡しました。差出人は「今年の夏より」です。リナは驚きと期待でドキュン!ドキュン!する胸を押さえながら長方形の包みを開けました。三枚の絵が出てきます。眩しく光る夏の海と風に歌う深緑の山、そして地平線まで広がる向日葵畑の絵です。リナは部屋の中で考えました。夏を待っていたのに三枚の夏の絵が返事でした。とてもステキな絵だと思いますがこれでは歩ける足に何の意味もありません。窓を開け曇り空に向かってつぶやきます。「夏さん、絵をありがとう。でも意味がわかりません」。すると、曇った空の遥か上空にほんの少し隙間が出来て、太陽の光がまっすぐに射し込み始め、リナの足元の海の絵に届きました。途端に「ザァー!」という波の音と共に、リナの足は砂浜の上に立っています。 つづく
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