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第13話 バラのひとり言
- その1 -
、ピンクのバラの花。この花壇には一年前に来たばかり。優しいママと別れて、独りでここに移されたの。ようやくこの春、蕾がついて先週咲いたの。そうねェ、人間で言えば私は十六才から十八才位。ママといた頃、まだ小さ過ぎて理解できない事ばかりだった。「ねェママ、どうして私達バラ一族には、とげがあるの」と、よく尋ねたわ。ママの答えはいつも同じ。「私達一族には必要だから・・神様が与えて下さったの」。それだけ・・・。近所の草花や木には「とげ」がないのに・・と、思うと本当にイヤだった。美しいママを眺めては「とげ」がなければ、もっとステキなのにと幼心に感じたものだった。「とげ」を与えた神様の考えも分からなくって・・・そのままの気持でここに来たわ。この花壇ではすぐに皆と仲良しになったの。百合さん、あやめさん、ツツジさんそしてもっともっと友達が出来たわ。お隣の百合さんは、新入りの私のためにここで上手くやっていくのに大切な教訓も説いてくれて・・・何と親切なのでしょう。でも・・・でも私が花を咲かせた先週から何もかもが変わってしまったの。ママの答えの意味が少しだけど、納得出来る悲しい事があったの。  つづく
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