第14話「雨の絵日記」(-その1-)
何でも、その日の内に忘れることの出来る小学生のタッちゃんの生活はとても楽しい毎日です。だって学校のテストで0点を取っても、いじめられても次の日は忘れられるのです。先生やお母さんに叱られても、その日限り・・だから毎日幸せなのです。学校の帰り道、昨日みつけて感動した白いマーガレット畑を今日も眺めて、初めてのように喜びます。そして一本お母さんのためにお家へ持ち帰ります。こうしてマーガレットが枯れるまで毎日続くのです。タッちゃんのお母さんは毎日続くマーガレットの白いプレゼント攻めを嬉しく思いますが花瓶に飾るのが大変です。でもお母さんはそんなタッちゃんなのでとても助かることもあるのです。お父さんがお仕事で留守の時、1週間連続でカレーライスの夕食でもタッちゃんは毎回喜んで食べてくれるのです。タッちゃんは昨日の食事を忘れることが出来るので幸せです。そして今朝は雨、庭のアジサイの蕾が喜んでいます。でもお母さんには心配の梅雨の時期が始まりました。タッちゃんは青い長靴を履き、黄色い傘を差し今日も元気に学校へ行きます。通り道に水溜りがあって、うっかり足を滑らせ泥んこの中に転びました。すぐお家に戻りました。するとお母さんが玄関で着替えを揃えて待っていました。  つづく

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