赤、白、黄色の可愛いチューリップ、その季節も終わり、今は翌年の為にその球根にしっかり栄養を貯め込んでいます。そして、掘り起こされ、秋に又植えられ、気温が下がる冬を過ぎてから春を待ち、自分の「時」が来ると芽を出します。まるでその球根の中に時計を持っているかのように・・・。
さて、このチューリップも庭土に植えられるとそれなりに各々縦横に大きく咲き、鉢の中に沢山寄せて密に植えられると縦に細長く一斉に仲良く並んで咲きます。こんなチューリップの様に、「時」と「場所」に応じて他の人に自分を合わせること-『協調性』を女性として身に着けたいですね。自分を「場所」に合わせて適応しているわけね。でも、この点でずば抜けている花は沢山あるのよ。
例えば、人の手によらず、こぼれ種で、今咲いているのはカモマイル。黄色い花芯に白い花弁が可愛い小花のハーブですが、香りも甘く、花芯はお茶にすれば体を温め精神を安定させ不眠を解消させる強い見方。こぼれ種ですから、風に吹かれて落ちた所は、狭い土壌だったりやせた土地だったり肥沃な土地だったり様々。他の植物の陰だったり、木の根元だったりのこともあるの。
でも、このカモマイルは、非常に適応する力があるようで、自分に与えられたその場所で一生懸命咲きます。肥沃な土壌なら無論太く大きく育って沢山花を付けるけど、やせた土壌では細々と、しかし精一杯伸びて、やはり同じ可愛い白い花を付けます。しかも、その姿は風に揺れるとき、メロディーが優しく流れて来そうな程、優雅でフェミニンで思わず微笑みたくなる位。決してカモマイルとして欠陥はなく、そこに育つのでなければ出せない魅力を発揮しているの。
植物の陰に落ちた種はひっそり隠れているけれど、ちょこんと黄色の花芯に白い花弁の顔を数個だして『脇役』を立派に果たすことがあるの。もし、そこにこのカモマイルがなかったらつまらない、とさえ思わせるわ。
貴女は自分の境遇や立場に「満足」していますか？豪邸に住んでいようといまいと、ある才能に恵まれていようといまいと、温かい家庭にいてもいなくても、そして、どんな容姿をもっていてもです。
全てを甘んじて受け入れ、その中で自分らしさを見い出し、喜んで生きて精一杯自分の立場や持ち味を活かすなら、貴女だけしか輝かせることの出来ない魅力が表れるはずですね。貴女が貴女であるために、自分の境遇に満足し、その土台の上に〈貴女という花〉を頑張って咲かせませんか？
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